-死後写真とは?-
-死後写真とは?-
――かつて死は身近なものだった。――
亡くなって間もない故人を撮る写真『死後写真』は、主に19世紀のイギリスで流行していた実在する風習である。
1839年にダゲレオタイプが発明されたことにより、それまで上流階級にのみ限られていた"肖像画を残す"という行為がより一般的になった。
故人に生前の服を着せ、まるでただ眠っているかのように見せたり、時には椅子に座らせ生きているかのように見せるときもあった。
時代の移ろいと共に人が死ぬのが家から病院に変わっていき、死生観の変化も相まって死後写真はタブー視されるようになり廃れていった。